● no.40/西鎌倉 「fossetta(フォセッタ)」 |
レッスンが無い休日の昼は、ほとんど「フォセッタ」にいるくらい、大好きでくつろげる我が家のようなお店です。
種類が驚くほど豊富な鎌倉産の野菜や、小坪漁港からの新鮮な魚介類、北海道から取り寄せる作りたてのフレッシュ・モッツッアレラなど、とびきり新鮮で上質な旬の素材を、シンプルかつ大胆に使った料理はどれも絶品。絶妙な塩とオイルの加減は感動ものです。
作り置きをせず、素材の瑞々しさを生かした調理法には、私も毎回良い刺激を受け続けています。
オーナーシェフの栃原氏は、以前、逗子マリーナ近くにある名店「ピッコロ・ヴァーゾ」で長くシェフを務めていた方です。
3年前、この西鎌倉の閑静な住宅街に此処をオープンしました。アンティークのチャーチ・チェアーなどの木製家具や木の扉、テラスの木々の緑など、温かみのあるインテリアも私のお気に入りです。
開店間もないころ、散歩の途中に偶然お店を見つけて食事をしました。あまりの美味しさに、すぐに再訪。それ以来のお付き合いです。
お店の素敵なホームページが出来あがりました。ぜひご覧になってみて下さい。
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◆フォセッタ/鎌倉市西鎌倉1-2-1 0467-32-4400 open11:30-15:30/17:30-23:00 木・第3水休 ホ-ムペ-ジはこちら
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● no.39/浅草 「Bistrot ASH (ビストロ アッシュ)」 |
友人夫妻が一昨年にオープンした「ビストロアッシュ」。オーナーシェフのご主人は生粋の浅草っ子、ワインエキスパートのマダムは酒造会社で長年のキャリアを積むワインのプロです。
お店は浅草観光の中心地、雷門からごく近い場所ですが、一歩入った静かな路地裏にあるので周囲の喧騒とは無縁です。温かくさりげないおもてなしでくつろげます。
真面目に丁寧に作られている、正統派のフレンチがいただけます。
前菜にはパテ・ド・カンパーニュやキッシュ、エスカルゴ。旬の時期には、熱々で供される茹でたての白アスパラガスなど。
メインの定番は、絶品の牛ほほ肉の赤ワイン煮や、地鶏のコンフィ、日替わりの豚肉料理。山形の牧場から半頭で仕入れる桃園豚は、身の締まった赤身の部位にも程よく脂が入り混じり、非常に旨みが濃く美味です。桃園豚はディナー時間帯のみの提供だそうです。
デザートには卵黄を贅沢に使った、柔らかなクレームキャラメル(プリン)が大好評です。
もちろんワインも充実していて、料理にあわせてアドバイスをしてくれます。手頃なグラスワインの種類も豊富です。
合羽橋商店街(田原町駅)からも頑張って歩ける距離なので、調理道具の買出しや浅草観光の際には、是非お立ち寄り下さい。
お手軽なランチも大人気。キッシュや日替わり料理など、美味しいメニューが揃っています。
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◆ビストロ アッシュ/東京都台東区雷門2-9-6 TEL03-3843-6030 open11:30-13:30/18:00-22:00 日曜休 ぐるなびはこちら
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南仏といえば、ニース周辺のリゾート地・コートダジュール地方をイメージしがちですが、海から離れたプロヴァンス地方の、オリーブやアーモンドの木々に囲まれた小さな村々を訪れる旅も魅力的です。
そんなプロヴァンスの田舎のレストランや地元の人々に、『多用する素材は?スペシャリテは?』 と尋ねると、『とにかく、オリーブオイル、ハーブ、旬の野菜!』 という返事を必ず返してくれます。
トマトを代表とする野菜や自生するハーブをふんだんに使い、たっぷりのオリーブオイルとともにシンプルに調理するのが、南仏プロヴァンス料理の特徴なのです。
人々は皆、純朴で親切。シェフでなくとも聞いたレシピや料理名を丁寧に説明してくれたり、車で道に完全に迷った時には、通りがかった地元の人が、数キロ離れた大通りまでナビしてくれた事も。
周囲の自然と同様に、人々の心もゆったりとして余裕があり、温かい時間が流れている大好きな場所です。
4月メニューの3品は、プロヴァンスの田舎風家庭料理。たっぷりのオリーブオイルと野菜を大胆に使い、味わい深くシンプルに仕上げます。
デザートの松の実のタルトは、素朴な定番の焼き菓子。料理の合間でも気軽に作れるように工夫したオリジナルレシピです。
4月メニュー/ナスのキャビア、鶏とニンンクのオリーブオイル煮込み(左から2番目)、松の実のタルト(右から2番目日)
● no.36/エルブ・ド・プロヴァンス |
南仏料理に不可欠な素材、Herbs=ハーブ。フランス語はH(アッシュ)を発音しない為、エルブと呼びます。
プロヴァンスの丘陵には強い日差しを浴びて野生のハーブが群生しています。食用以外にも、薬用や香料、防虫などにも重宝され、人々の生活には欠かせないものです。
“Herbs de Provence” (=エルブ・ド・プロヴァンス)は、多種類のドライ・ハーブをミックスしたもので、あらゆる料理に多用されています。
タイム、ローズマリー、セージ、ローリエ、バジル、マジョラム、エストラゴンが基本のハーブですが、他にもオレガノ、フェンネル、サリエット等、5〜10種類程が入ります。ブレンドは店により様々で、肉・魚・グリル・サラダ用など、料理の素材・用途別に配合を変えている場合も有ります。
最近は日本のスーパーでも購入出来ます。ローズマリーとタイムの香りが強い印象なので、もし手に入らない場合は、この2つのハーブで代用してみて下さい。
「un petit peu」のレッスンでも頻繁に登場します。あらかじめミルサーで細かく挽いておくと、ポタージュやソース等に加える際にも目立たちません。万能に使えるので便利です。
南仏コルシカ島にも、Maquis(=マキ)と呼ばれる草木のハーブミックス“Herbs de Maquis” (=エルブ・ド・マキ)があります。
マキは、島の山岳地域に自生している、多種類の腰丈ほどの木々。これらの葉を乾燥させたエルブ・ド・マキは、枝や果実も入り混じってかなり野性的です。肉や魚にたっぷりまぶしてローストや煮込み料理に使われます。
ふんだんに生い茂るマキからは、他にも上質なアロマオイルや香り高い蜂蜜、果実のリキュールなども生産されています。 |
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↑上段・左端/マルシェや土産物屋の店頭では、袋入りや量り売りを必ず見かけます。
↑上段・真中/クラシックホテルの厨房で発見。瓶も中身のハーブも年代物で使えるのかは不明。
↑上段・右端/コルシカのマキの茂みにどんどん入って行く現地ガイド・・・
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南フランスで必ず見かけるのがセミ(=cigale)のモチーフ。小物や食器類、布地の絵柄などにもよく使われています。 南仏らしさを象徴するもののひとつです。
日本人の感覚ではありえない、リアルな描写に初めはギョッとしましたが、見慣れてくると大丈夫。いつのまにか自宅には、つい買ってしまったセミが集まり、愛用しているグッズも多数。初めて我が家を訪れた人からは「・・・なぜ、セミ?」と質問されます。
南フランスは、セミが生息できる緯度の北限にあたります。フランスの他の地域や北ヨーロッパでは見る事が出来ません。そのため、幸福のシンボルとして珍重されています。
夏の到来を告げるセミの鳴き声は、待ちに待った幸せなバカンスの季節を連想させます。また、地中で生涯の大半を過ごした後に地上に現れるため、再生の意味も持ちます。
本物は無理でも、南仏へ行かれた際には、セミの絵柄にきっと愛着がわくと思います。
↓ついでにコレもと、小柄模様のクロスをパッと買い、後日改めて見ると一面のセミセミセミ・・・に仰天した事が。苦手な方は要注意を。
テーブルクロス、マット、カトラリーレスト、器、壁掛けなど。un petit peuのシンボル、てんとう虫(=coccinelle)も、なかなかの人気。
黒オリーブオイルでコンフィした長崎産のアジに、2色のマーブル状の温かいガスパチョ添え。大阪、堂島のフレンチレストラン「DESSINER LA SAVEUR (デシネ・ラ・サヴール)」の一皿です。
初めて目にする“黒オリーブオイル”は、なんと自家製。
身厚なアジと不思議なオリーブオイルの相性は抜群で、付合せのヤーコンとビーツの色合いや甘みとも調和しています。(下段:左端)
酒井シェフのスペシャリテのひとつです。是非お店で味わってみて下さい。
コースメニューは毎月変わります。料理名は日本語とフランス語で書かれています。最初にフランス語名が決まり、次に色彩のイメージ、最後に料理が決まるという、自分とは正反対の発想です・・・。斬新な盛り付けと素材の組合せで、いつも楽しませてくれます。時には思いがけない形の食器も登場したり。
洗練された美味しい料理を、カウンターでいただきながら、南仏の素材やスパイスの組合せなどの興味深い話をして頂きました。研究熱心で知識が深く、私も新年に向けてかなりのパワーをもらってきました。
会う度に、新しい素材や調理法を取り入れてどんどん進化していますが、基本は外さない正統派。他では味わえない唯一無二の料理を作る、私のいちばんの師匠です。
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上段:左から2番目/“キャビアとキャビアのイメージ”チョウザメ、ヤマメ、マス、ニシンの4種の魚卵のテイスティング
上段:右から2番目/ “アーモンドの香りの大間まぐろのタルタル”は色彩鮮やかな盛付け。アーモンドが様々な調理法で登場。
上段:右端/“帆立のミ・キュイ(半生焼)、赤ピーマンとウニ”。濃厚なソースでも生クリームは未使用。爽やかな生姜の香りが印象的。
◆デシネ・ラ・サヴール/大阪市北区堂島1-4-7 堂浜アネックスビル2F 06-6343-6200 open 17:30-3:00 mon-sat
◆店のホームページ、及びぐるなびはこちら
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1月メニューの“アッシ・パルマンティエ”。日本では知られていませんが、フランスの代表的な家庭料理です。私がフレンチを本格的に学ぶきっかけとなった思い入れのある料理です。
’99年に、横浜・リヨン姉妹都市提携40周年を記念して、当時のリヨン市長レイモン・バール氏をはじめ、ポール・ボキューズ氏とリヨンを代表するシェフ達の御一行が来日されました。その一環として一般対象向けの料理コンクールが行われました。
グランプリはフランス招待旅行。最終選考では、特別審査委員長のポール・ボギューズ氏自らが、出場者の料理を試食し、評価して頂けるという夢のような内容。
私はオリジナルの“アッシ・パルマンティエ”で挑戦し、350名以上の応募者の中からファイナリストの8名に選ばれました。
他の審査員は、三國清三氏や横浜の5大ホテルの各総料理長などの方々。多くの超一流シェフと接することが出来た貴重な体験でした。
全くの素人だったのが幸いして緊張もせず、無事に制限時間内に作り上げましたが、当然ながらグランプリは無理。他の参加者達は皆プロ並みのテクニックで盛付けも素晴らしく、今までに無い刺激を受けて勉強になりました。
この経験をきっかけに、「フレンチの基礎から勉強してみたら」というシェフの方々からのアドバイスにも後押しされ、フランス料理学校に通い始めました。
↑上・左/コンクールの味を再現した1月メニュー。実際に作ったレシピは肉を長時間煮込みますが、今回のレッスンではクイック&スピーディにアレンジ。
→下・右/’99年のコンクール調理場にて。 |
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隔月発売の雑誌、「エル・ア・ターブル」のインターネット版、毎週更新される「エル・ア・ターブル オンライン」。最新の食情報が満載です。
人気コーナー“今週の太鼓判”では、食にまつわるお勧めアイテムが毎週紹介されています。
今回は私がご推薦をしたボナコッシ伯爵家のオリーブオイルが登場しています。
数年前、食の取材のプロの方から教えていただいて依頼、ずっと欠かさずに愛用しています。
長年探していた、フレッシュな香り。イタリアのトスカーナ地方から、収穫直後の絞りたてが届きます。
いちど食べたら忘れない位、かなりインパクトのある味わいで、生野菜や青い果実を連想します。(コラムno.11ご参照)
un petit peuの料理写真や気軽なオリーブオイルの利用法なども載っています。ぜひご覧下さい。
今年も12月末に我が家へ沢山到着予定です。その年のオリーブの出来具合で、香りと色が微妙に異なるのも、ワインと同様で面白いです。 |
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’06.10/15発売 リクルート社の「好きを仕事にする本」に掲載されています(66ページ)。
趣味を生かした就職先や転職を希望される方向けの、スクール情報誌です。
私の場合は、現在の料理教室を開く以前の職種や転機、学んだ料理学校等が書かれています。
以前は、日比谷にある企業の人事部で8年間、OL生活を送っていました。
社員の海外転勤や留学手続の担当以外にも、多忙期には年末調整や新入社員採用なども手伝いました。
この時期、自分自身が外国語・お金の計算・対人攻略法をしっかりマスターしておけば良かったと・・・。
会社では、社会人としての最低限の常識・マナーを学ぶ機会に恵まれ、今思えば貴重な経験でした。
互いが気持ちよく仕事や生活をする為に、相手を不快にさせない言動・心掛けは、どんな立場にあっても大切なことです。
レッスン時の撮影は、「笑って〜・・笑いすぎです。」とカメラマンさんに注意された程、楽しい雰囲気で行われました。ご協力いただいた生徒さん方、どうもありがとうございました。
Web 「ケイコとマナブ.net」にも掲載中です。こちらもぜひご覧下さい。
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